Gikoohの見聞記


弘法大師(お大師さま)東寺立教開宗1200年慶讃法会を終えて

2023/11/7up

道場(本堂)の荘厳

■と   き 令和5年11月3日(金)10時~12持頃
■と こ ろ 勝福寺
■拝観料 無料

チラシ(表)PDF  チラシ(裏)PDF


皆様こんにちは。今回は勝福寺で11月3日(文化の日)に開催しました勝福寺編「弘法大師東寺立教開宗1200年慶讃法会」を紹介したいと思います。本題に入る前に、Gikoohは勝福寺の法会前の10月30日に、東寺へ参拝してきました。そこで体感してきたことは法会を行う前の原動力となりました。まずは東寺の雰囲気をご覧下さい。

◆◆◆◆◆

「弘仁帝、賜うに東寺を以てす。歓喜にたえず、秘密の根本道場となす。力めて雑居することなかれ。これ狭き心にあらず、真を護るのはかりごとなり」 お大師様『御遺告』
弘仁14年(823年)1月19日、嵯峨天皇から東寺を下賜されたお大師さま(当時50歳)はその時の心境をこう述べられています。もともと東寺は、平安京遷都に際して桓武天皇が建立された官立寺院ですが、日本で初めての密教寺院として、以後安寧国家を祈る真言密教の根本道場となりました。お大師様は「この世に御仏の国をつくる」とのご誓願のもと、社会や人々の平和の為に尽力され、偉大な功績を遺されています。

東寺


南大門

 

南大門より金堂を臨む(国宝)

金堂裏側

 
多くの行事にお大師さまの息吹と躍動感を感じます。

 

五重塔(国宝)総高約55m。木造建築としては日本一の高さだそうです。

講堂(重要文化財)

 

(左)御影堂(国宝)お大師さまの御住房 (右)運動会の代休だった息子を連れてきました。
このあと、灌頂院や観智院、宝物館等を巡りました。どれも貴重な体験をさせて頂きました。


それでは勝福寺へ戻りましょう。実は今回記録係がなく、殆ど画像がありませんが、悪しからず。


令和5年は、お大師様が東寺を下賜されてから1200年という節目にあたり、勝福寺においても心ばかりの慶讃法会をご修行させて頂きました。6月に開催しました弘法大師ご誕生1250年祭の時には相応な準備期間があったのですが、この度の法会は準備期間1か月と短かったこともあり、参拝者もかなり控えめになるのではと心配していましたが、実際には40名ほどのお参りがあり有難かったです。
東寺から勝福寺に帰山後、僅かでも東寺の雰囲気に肖りたいと思い本堂の荘厳に努めることにしました。東寺は何もかもスケールが大きくて、お大師様の考え抜かれた伽藍配置や立体曼荼羅群(密厳浄土の世界)、絵画曼荼羅に至るまでそのすべてが衆生救済の御心そのものを表現しており、Gikoohなど到底及ぶことは出来ません。けれども畏れ多くも共通して言えることは、人々の(参拝者の)無病息災と発展を願う気持ちは同じだと思うので、そのことを念頭に準備に努めました。
ところで、常の法会・法要といえば、参拝者は声明や読経の進行を静かに見守ることが多いと思うのですが、今回は参拝者全員参加型という形式にして、お大師様の御宝前で般若心経3巻、御真言・御宝号各7遍、これを10時、10時半、11時の3回お勤めをしました。助法に近隣寺院から一人の御住職をお迎えして、法楽太鼓を叩いて頂きました。その横でGikoohは錫杖を振りました。参拝は都度入れ替わり、3回のお勤めは毎回高揚して、読経の声は天空に響くが如く、祈りの力を感じる瞬間でもありました。
そして、ご参拝頂いた方々にはお大師様の智恵と慈悲によるお導きがあることを願っております。

 

法楽太鼓と錫杖の調子に乗せて、声高らかに唱えられる般若心経

今回はお参りされていた数名の方から感動の声を寄せて頂きました。反響の大きかった法会になったような気がしています。今、世界情勢を見渡してみますとロシアによるウクライナへの軍事侵攻、各地で起こる外交問題の不協和音、今後の世界的な飢饉も懸念しています。日本においても多くの諸問題を抱え、次第に国そのものが病みつつあるのが現実でしょう。だからこそ、この度の法会は皆様と共に世界の平和を祈りたかったのです。今後もこんな法会を行いたいと思っています。
一方、その他の催しとして客殿でのお茶席(無料)、境内では精進カレーのお接待(無料)があり、こちらもかなり好評でした。今回のお茶席は茶道教室に通う高校生にお手伝いをお願いしたのですが、現場を任せられるほどの彼女の成長ぶりに感心させられました。カレーは近所のご婦人のお接待で、精進とは思えないほど美味しく頂戴しました。
お参り頂いた皆様に法会の雰囲気をご体感頂き、お大師様も恐らく大変喜んでおられることと思います。最後に、いつも地域の皆様に支えられて本当に有難いです。合掌