Gikoohの見聞記

令和4年の勝福寺常楽会(涅槃会)

令和4年2月15日(火)、勝福寺では涅槃会(ねはんえ)を勤修しました。涅槃会は常楽会(じょうらくえ)ともいい、仏教をお開きになられたお釈迦さまのご入滅された2月15日に供養の法会を行って、偉大な遺跡を偲ぶのです。今回の見聞記では、当山で執り行いました涅槃会の様子を皆さまにご覧頂こうと思います。お釈迦さま最期の説法の場面は、Gikoohの日替わり法話(令和4年2月14日号)にupしていますので、こちらも是非合わせてご一読ください。

2022/02/15up


涅槃図(天明7年)


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(頭北面西右脇臥)お釈迦さまの御頭が北になり、お身体は右脇を下にして西向きになられるよう、本堂の東側に涅槃図を掲げて、その前に祭壇を設置しました。

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御供物と供茶。檀家さまより、手作りの「おはぎ」を沢山御供え頂きました。祭壇が小さく全部は御供え出来なかったのですが、有難いです。

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祭壇と白木の密壇。密壇は、Gikoohが勝福寺へ入山する以前の平成9年~同11年頃、和歌山県の橋本市で借家住まいをしていた時に、毎日の行法で使用していた道具です。当時のGikoohは、奈良と和歌山の両方の智辯学園で勤めていましたが、たとえ寺に住んでいなくとも、たとえ住居が借家であっても拝む姿勢が遠ざかってはならないと戒め、高野山の建具職人さんに依頼して白木の密壇を誂えて頂きました。因みにこの密壇は、勝福寺へ入山以降も思いも寄らず御室仁和寺の元門跡猊下によって伝授の際にご使用く機会に恵まれるなど、寺宝になっています。

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密壇脇机。

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祭壇横に小さな枕屏風を立ててみました。画は、Gikoohの心の師、故・林鶴山さんです。

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Gikoohの行法。

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お釈迦さま最期のお言葉は 「怠らず努力せよ。」(仏遺教経)

涅槃図は、お釈迦さまの周囲に集まった大勢の弟子が涙にくれて、多くの動物たちも泣いている。すべての生物が泣き悲しむほど、お釈迦さまの慈悲は広く深く及んでいたことが物語られています。お釈迦さまがの御教えは永遠不滅で、これからも私たちの歩む道を照らし続けて下さるでしょう。

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こうして、令和4年の涅槃会も滞りなく過ぎ去りました。