勝福寺の文化祭


第9回 勝福寺寳燈展 ~仏画と御室流の生け花~を終えて


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平成30年4月21日、第9回寶燈展は無事に閉幕致しました。お大師様のご聖日に多くの方々にご来山頂けましたこと、一山の住職として厚く御礼申し上げます。また、遠路京都よりご来山賜りました川井先生には、本当に身に染み入る貴重なお話を頂きました。これほどまでに深く、情がある素晴らしい内容に私は感涙を流し、ご来場の皆さまの心にも響いておられたのではないでしょうか。また、本展をお手伝い頂きました30名様以上の皆さま、本当に有難うございました。日向から蔭からお支え下さる皆さまのお力添えあればこその寶燈展だなと改めて実感しました。

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この度も、檀家さんのご婦人に寄花頂きました。有難いです。

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山門から客殿を望む

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客殿と本堂

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翠竹に時花を生ける-1(義母作)

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翠竹に時花を生ける-2(義母作)

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境内の休憩所。この日は気温が25℃を超す夏日予報が出ていたので、市内の仏具店・中原三法堂さんに無理をお願いしてテントを設置頂きました。

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地元の方にご協力頂いて、手造りのバンジを販売。この高品質で1本1000円(大)は大変お買い得だったと思われます。他にも手作りふきん、手作りの数珠入れ、久代で採れたお米のおにぎり販売など、結構賑やかになりました。

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それでは、会場内を少しだけご案内しましょう。この弘法大師のご尊像は、ALLシルクで、手作業で縫われています。とても根気が必要とされるこの技術を継承された職人さんは年々少なくなり、その中でもこのご尊像は傑作と称賛を頂いている1本です。現物をご覧になられた人は、その精緻さに驚かれたのではないでしょうか。

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会場内の展示の様子

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本堂内の展示の様子

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ご本尊様の前に生けられた仏花があまりに見事だったので、彩光を変えながら何枚か撮ったうちの1枚。お部屋に生花が一輪あるだけでも、清くてて爽やかものになりますが、一輪一輪が御室流という伝承技術によって手が加えられていくことで、その場の空間が更に凛とします。これが生け花の魅力といえましょう。

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毎年恒例の煎茶のお接待席。

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お茶席の方では、午前9時半から供茶の儀。ご来賓の総社市副市長と。

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この日は、大人に交ざって、子供茶道会の子供達によるお点前と、お運びが何席も行われました。本当に皆とても素直で上手で、何て素晴らしい子供達なんだろうと感涙。

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何とも和やかな1枚。

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最後の1席は、高校時代からの親友、吉岡君のお点前。彼は茶道歴20年以上のベテラン。毎年お手伝い頂いており、所作もすこぶる安定して、見事です。

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会場内。地域の交流の場にもなり、朗らかな雰囲気です。

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午後2時からの記念講演。この日は冒頭でも書かせて頂いたように、華道御室流の顧問で、元・華務長の川井宏雄先生にご来山賜りました。

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御年80歳。この日は何と圧迫骨折の療養中にも関わらず、本展のためにご来山下さいました。先生は、Gikoohが平成8年春~9年春まで、真言宗御室派の修行道場「仁和密教学院」の在籍中に、1年間声明を学んだ恩師です。先生は生け花のみならず、声明も、真言宗の教義にも卓越しておられ、密教学院生にとって、御室派にとっても雲の上の存在です。、

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先生の偉大なお人柄と情感の深さは、特筆されるべきものがあると思います。この度の記念講演は、勝福寺にとって恐らく後のない一期一会の大変貴重な一会になったと思われますが、その内容が感動というレベルを超えて、Gikoohは目頭が熱くなりました。自然界の花一輪に命の尊さを深く愛しまれ、また、今の社会が抱えている人々の心の問題を的確に捉えている感性は、これからの時代を生きる私達にとって大きな指針になるのではと感じました。今の時代にここまで深い真実のお話をなされる人は、Gikoohは職柄を問わなくとも他に数名しか存じません。この講演内容を表に出すことはありませんが、貴重資料として保管したいと思います。
いずれにしましても、こうして第9回勝福寺寶燈展は無事に閉幕しました。ご来山頂きました皆様、本当に有難うございました。