勝福寺文化祭のご案内
第8回 勝福寺寳燈展 備前焼の粋 ~作品から垣間見る陶工の魂~
勝福寺では平成29年4月20日、日本の伝統文化を燈す第8回「寳燈展」を開催しました。今回は、備前焼の物故作家を中心に、作品に垣間見る陶工の魂と題しまして、その深い魅力をご紹介させて頂きました。とは申せ、勝福寺は田舎の一地方寺院に過ぎませんので、展示物も十分ではありませんが、備前焼が持つ本来の魅力をお伝えする一助になればと願うものです。
今回はその時の様子を少しご覧頂こうと思います。写真は皆様から提供頂きました。感謝です。
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参道より勝福寺を望む。
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山門付近。この度も近所のご夫人にお花を入れて頂きました。
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玄関付近。
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記帳所
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会場内。室町初期に作られた種壺や、人間国宝・金重陶陽氏の香合、茶杓、水滴などを含む約40点の作品を展示しました。
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会場内。角度を変えて。
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御煎茶の接待席。
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場面一転。お茶室にて。軸は「石鼎室茶泉味甘」平賀石泉書。
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供茶の儀。寳燈展ではお茶席も併設するのですが、開席の前にご本尊様にお茶をお供えします。
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ご寳前にて供茶。
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場面を一転。pianoを弾いておられるのは総社市長、片岡聡一様。本展に8年連続でご来山頂いており、いつもpianoを弾いて下さいます。弾き語りがとても上手く、子供達もご来場者も大喜びです。
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お茶席にて。今年も大勢のお客様にご来山頂きました。お点前は高校時代からの親友で、岩国・萬徳院の住職、吉岡僧正です。Gikoohが茶道に関心を持つもともとの機縁は仁和寺での修行時代に起因しますが、実際は早くから茶道を嗜んでいた彼の影響が大きいのです。
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さて、大人に交ざって小学生の子供達もお点前やお運びをしました。
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賑わう茶席。
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場面変わって本会場から。今年は午後から、備前焼作家で岡山県重要無形文化財保持者の松井興之先生による「備前焼について」の記念講演が行われました。講演を依頼させて頂いた際に、快くお引き受け下さったことに深く感謝の意を表します。
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備前焼の歴史から、作り方の技法まで分かりやすくお話頂きました。
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展示作品の中から数点を手に取り、職人さんならではの含蓄ある説明が面白かったです。
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本会場から庭を望む。逆光で見づらいのですが、二連の花器に生けられた花がとても涼しらしげで、会場を優雅に映していました。
こうして、第8回寳燈展は無事に閉幕しました。備前焼は岡山を代表する工芸ですから、様々な場所で様々な催しが行われます。勝福寺もその一会に過ぎませんが、文化を現在と後世に伝える一助になれたのならば、この上ない喜びです。
文化は現在の世を支える礎です。昨今は生活の多様化に伴い、どうしても文明社会に傾倒されがちです。しかし、精神文化を大切にしなければ我が国が誇る特徴も揺らぐ結果となりますから、一人でも多くの人が文化に関心を持って頂くことを願っています。
次回、第9回寳燈展は「生け花と仏画展」をお送りする予定です。お楽しみに。