第6回 勝福寺寳燈展を終えて

茶道具の世界

勝福寺では、去る平成27年4月19日(日)に第6回寳燈展を開催しました。毎回、日本の伝統文化の中から主に、「茶」「花」「香」の世界を取り上げ、今回は茶道具がもたらす美の世界を楽しんで頂きました。その時の様子をご覧頂きたいと思います。(掲載写真はほぼご提供頂いたものです。)

2015/5/28up

勝福寺_6回寶燈展チラシ.pdf へのリンク

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4/19(日)当日の朝、山門にて。ここに生けられるお花は、共にお茶の稽古をしているご婦人のご厚意により、寄花頂きました。山々の自然美をテーマに、毎回志向を凝らして下さいます。

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会場にて。約60点の茶道具を展示しました。

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会場の一角に設けさせて頂いたお煎茶の接待所。茶風台や火鉢を囲んでの一煎は、何とも言えない風雅なひと時です。

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開会前、茶室にて供茶の儀。

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お茶席第一席目。お点前はGikoohの高校時代からの親友で、ほぼ毎年、寳燈展の際には手助けを頂いています。Gikoohが本格的に茶道の世界に入ったのは、彼の影響も少なからず。彼の茶道歴は20年ほど経過しているのではないでしょうか。名実共に素晴らしい人格の持ち主です。

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この日、勝福寺のKIDS茶道部(茶道文化と自然を楽しむ会)で、共に稽古をしている子供達の中から代表で女子2名にお点前を披露して頂きました。

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子供達は心が純粋なので、その所作はお客様にも伝わり好評だったようです。先生ご指導のもとで皆、よく頑張ったと思います。来年は男子もお点前が出来るように稽古を重ねねば。

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この日のお茶席入場者数は過去最高となりました。総社市長様を始め、小学校の先生方、親御さん達にご来山頂けたことは、より一層子供達の励みになったことと思います。

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場面は変わって、再び本展会場へ。こちらのお花の生け込みは、義母です。花器は県内の竹工房で制作して頂きました。

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義母は10年以上にわたり、ほぼ毎週のように「小原流」の生家を寄花頂いています。四季を通して生け花が寺内に佇む光景は本当に有難いものがあります。今回は応用花ですが、とても粋です。

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この寳燈展には、総社市長様に毎年ご来山頂いており、その際いつもピアノで弾き語りをして場を盛り上げて下さいます。今回はドラえもんの挿入歌でした。場面はピアノを囲む子供達。ピアノを囲む子供達の行動は自発的で、Gikoohは何の合図もしていません。市長の人を惹きつける魅力は凄いです。

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また場面は変わって、茶室の床の間。掛物は高野山金剛峯寺第511世法印、田島聖章大僧正(上池院様)の仏身円満、花入れは砂張銅宣徳一輪生け、香合は金重陶陽氏の宝珠形を用いました。どの作品についても、語り出せば話が尽きない程、思い入れは深いです。お道具の世界というものは、幽玄で深いのです。

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お菓子は地元の菓子店謹製の「若葉の雫」。上品です。

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ここからはお道具を何点かご覧頂きましょう。これは初代・真葛香山氏造の仁清写し「雉香合」。

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6代名越浄味氏造の四方釜。Gikoohは釜の鉄味、蓋の細工がとても気に入っています。

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砂張銅宣徳一輪生。製作年代は不詳ですが、全国で20個のみ限定生産されたようです。砂張の質感は、部屋の空気感までも変えてしまうような凛とした高貴さがあります。

以上、第6回寶燈展の様子をご覧頂きました。次回は、木工芸家「林鶴山」作品展「木工芸の美」を予定しております。